人生に疲れ、闇の中でセミリタイアを願う

30代で癌に侵され、治療して会社に復帰したが肺に転移し、再度治療後会社に復帰するもパワハラでうつ病となり退職。人生に疲れ働く気力を失う。もはや不労所得しかない…株式投資で配当金生活を叶えてみせる!

人から嫌われ続けた男の生き甲斐とは…


取材スタッフは困り果てていた。

取材相手が見つからない。

 

俺は大好きなテレビ番組『家、ついて行ってイイですか?』を見ていた。

今回は『人はなぜお遍路をするのか』という特別企画だった。

 

昨年取材相手が見つからずに断念し、今回2回目の挑戦。

しかし、またしてもことごとく断られ、取材相手が見つからずに途方にくれていた。

 

そして最後に、ふと目にした一人の男性に声をかけた。

男性は50才で無職、野宿をしながらお遍路をしているという。

 

スタッフは自宅への取材を申し込んだ。

男性はかなり悩んだが引き受けてくれた。

 

気を良くした取材スタッフだったが、男性はなかなか自宅に帰らない。

どうやら四国八十八ヶ所霊場を全部巡拝するまでは帰らないらしい…

 

仕方なくスタッフは、同行することに…

重い撮影機材を持ちながら必死に歩くスタッフ…

 

険しい山道では、かなりしんどかったようで(;´Д`)ハァハァ言いながらついて行った。

スタッフは30才で若いが、流石に撮影機材を持ちながらではきつい。

 

男性についていくのは大変だったようだ。

せっかくのクリスマスも帰れずにボヤいていたが、この取材で歩き続けている。

 

そんな一生懸命な若いスタッフに、男性は徐々に気を許していき、冗談まで言うように

なった。

 

結局5日間も歩き続けて、見事に満願を達成する。

最後の祈りを終えた男性は、とても清々しい表情をしている。

 

泣いたであろうその顔は赤い、まだ目に涙をためていた。

そして、ついに大阪の自宅へ帰ることに…

 

スタッフもやっと自宅の取材ができることに安堵した。

男性はスタッフが最後までついてこれたことに驚いていた。


帰宅途中もまだゴミを拾っている男性。

 

スタッフがお遍路終わってもゴミを拾うのかと尋ねたところ、男性はお遍路だから

ゴミを拾うわけではないという…

(社会貢献だろう…人の役に立ちたいとい思いからなだぁ。)

 

自宅へ到着し、スタッフは部屋の中へ案内される。

どうやら母親の家の2階に住んでいるらしい。


取材を続けている中で、男性はついに自分の身の上話を始めた。

ついに核心が…

 

男性は、幼い頃から友達ができずに、いつも仲間外れにされていたという。

 

両親は離婚し母親について行ったが、その後すぐ父親は亡くなったことがかなり

ショックだったようで、学校もいかずに引きこもったと…

 

中卒で解体の工事現場で働き出したようだか、そこでも仲間外れにされて、自分だけ仕事が回ってこない。

 

そして、ついに仕事を何日も干されてしまう。

自分だけ、飲みにも誘われず、仕事も干された。

 

男性はその仕事を辞めて違う職場で働くも、そこでも人と上手くやれずに辞めてしまったと…

 

俺は思った…


”おそらくこの男性は「アダルトチルドレン」なんだろうな。

人とのコミュニケーションが苦手で、どうしても生きづらいのだろう。

50才になって、社会との関わりもなくなり、毎日が孤独なんだろうな。”

 

男性は言った。

 

『たまたま、お遍路をしている人が祈りながら泣いているのを見て、なんでこの人は

こんなに泣いているのだろうと気になって、自分も始めてみたんです。』

 

四国ではお遍路をしている人を大師様と同じと考えるそうで、自分の代わりにお参りを

託す意味で接待をする。

 

接待の種類は様々で、お賽銭を渡されたり無料で、うどんや菓子、お茶などを出して

くれる休憩所があったりする。

 

地元では、人に嫌われ仲間外れにされてきた男性だが、四国でお遍路をすると

人が寄ってきて声をかけてくれ、接待までしてくれる。

 

男性は最後に…


『お遍路をすることで自分は独りじゃないんだと感じられたんです。』

 

さらに続けた…

 

『きっとこの撮影も神様の思し召しだと思ったんです。』

 

 

俺は思った…

 

この男性は、寂しかったんだろうな。

こんな自分でも四国にいけば、人と触れ合えると…

 

人は独りでは生きていけない…

独りで生きている人でも、ネット等で人とつながったり、ペットを飼ったりして

孤独を紛らわしているように…

 

この男性はお遍路を始めたことによって、やっと光を掴んだのだろう。

 

生き甲斐を見つけることができたんだ。

生きていく為の光を…

 

男性はすっかり、スタッフに心を開いていた。

5日間も共に歩き続けた間柄。

 

スタッフが帰る時は、名残惜しそうにしていた。

取材が終わり帰ろうとしたスタッフを呼び止めて、男性はみかんを渡した…

 

男性は人生で初めて、他人と長い時間一緒に過ごしたのだろう…

楽しかったのだろうなぁ…

 …

 

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四国八十八ヶ所霊場巡礼

 ・・・・・

 

【桜井章一さんの言葉】

 

”赤ん坊には世間でいうような才能や能力といったものはないかわりに、生命を連続

させる「生きる」という才能が純粋な形で表れている。

 

しかし、世間でもっとも評価される才能や能力にばかり関心がいくと、「生きる」と

いう才能はいつの間にか忘れられてしまう。”

 …

 

最後に…

 

とにかく生きるんだ…

生きて人生を全うすればそれでいい…

 

寿命がきたときは、「俺はついに人生を全うできたんだ」と満足するだろう。