人生に疲れ、闇の中でセミリタイアを願う

30代で癌に侵され、治療して会社に復帰したが肺に転移し、再度治療後会社に復帰するもパワハラでうつ病となり退職。人生に疲れ働く気力を失う。月間21万PV達成!!感謝<(_ _)>

健康を犠牲にして、手に入れた金がたったの2000万円part9

俺は異動先の部署でまた一からやり直すことを誓った。

 

俺はなんとか自分の能力を高められないかを模索し、様々な本も読みまくり知識を頭に入れようとした。

 

なんかできる人は、よく本を読みなさいというが…
本を読んで知識を付けて成功したとか…

 

今まで本はあまり読まなかったんだよな…

なんか読むのめんどくさくて、面白くなさそうで…

 

試しに仕事に役立ちそうなビジネス関係の本でも読んでみるか。

しかし、どうにも能力は高まらなかった…


いくら本を読んでも身にならないのだ…
その時はなるほどと思うのだが…

 

う~ん…
本沢山読んだのに変わらないよ…(泣)
これは、俺の元々の能力が低いからなのか?

 

他の人はどうなんだろう?
そもそも本読んだだけで賢くなる訳ないよね…

 

そういや、昔から勉強してもできなかったからな…当然か…

賢くなりたかったなぁ…

 

でも別に頭が良いから出世するってものでもないと思うし…

とりあえず、読書は諦めた。
どうしようか…


俺が這い上がれる道があるとすれば、会社の利益に貢献することか?

会社の利益に貢献するには、お客様に喜ばれるものを売ればいいよな?

お客様に喜ばれるには、良質な物やサービスを提供すればいいよな?

良質な物やサービスを提供するには…

 

俺はそんなことを思いながら仕事に邁進した…
その頃には、抗がん剤の副作用も消え去り、俺の身体には再び力が溢れてきた。

 

よし、いけそうだ。
俺は持ち前の根性でまた頑張れるぞ…

 

ほどなくして、課長に昇進した。
年収は380万円だった…
現場の頃よりまだ低いか…

 

そういや、本に書いてあったことを思い出した。

何か目標とする座右の銘を持つと良いって書いてあったっけ…

 

何か俺にピッタリの言葉はないかな?
あった、これだ!

 

『至誠天に通ず』

意味は、まごころをもって事に当たればいつかは認められる。

 

素晴らしい!俺にピッタリの言葉だ!
これを俺の座右の銘としよう!

 

いつもその言葉を心に思いながら行動することを意識した。

そして、癌を切除してから5年が経過し、俺は41才になっていた。

 

定期的に癌の検査はしており、今のところは異常はない。

医者からは、5年たったら99%再発しないと考えてもいいよと言われていた。

 

そして、やっと上層部に認められて部長に昇進した。
年収は、440万だった…
えっ部長でこれ?

 

まだ現場責任者だった頃のが高いけど…
いったいどうなってるんだ?

 

責任が重くなって、その上もちろん残業代は出るわけないし…

年収500万超えるには、役員になるしかないのか?

 

なんかこうなると役員になっても怪しくなってきたな?

帰って嫁に部長になったことを報告したが…

 

嫁『何この給与の額は?』
『だから前から言ってたじゃない、利用されてるだけだって!』

俺『でも、認めてくれたし頑張ってみるよ。』

(本当に俺は懲りないね~)

 

ここから、いよいよ人生最大の修羅場へと突き進んでいく…


ある時、トップからあるミッションがくだる…
(今はまだ言えない…)

 

その指示に誰もが驚く…
そんなの誰もやりたくない…当然だ…

 

要領が良い他部署の部長達は、立ち回りがうまかった…
うまいこと極力やらなくても良い方向へと立ち回る。

 

唯一、要領が悪く不器用な俺だけがうまく立ち回れず逃れられなくなった…

トップの命令は、絶対だ。
誰かがやらなくてはならなかった…

 

相当悩んだ…
この行いだけはヤバイ、現場の従業員達は一生懸命仕事してるのに…

 

俺はどうしたらいいんだ。
せっかくここまで這い上がってきたのに、これを断ったら降格されるだろう…
地方にとばされるかもな…

 

なぜ、俺はこんなに不器用なんだろう?
他の部長達みたいに立ち回りたかったな…
みんなうまく、良いさじ加減で生きている…

 

どうやら俺がやらないとならなくなった…

俺はまた自分を偽って、別人を演じなければならないのかよ…


各現場に行き、従業員一人一人説得に回る…
すると従業員達の俺に対する態度が変わった…

 

俺は後輩達に白い目を向けられるようになった…

怒号もとんでくる…
従業員『何しにきたんだ!帰れ』

 

話すときに、会話をスマホで録音されたり…

もう後戻りができない俺は、2ヵ月かけて約400名の従業員を説得した…

 

毎日夜遅くなり、時には泊まったり、休日も返上で従業員達に嫌われる役を演じていた…

疲労困憊になりながら、なんとかやり終えた…

 

虚しい…苦しい…なぜこんなことさせるんだ…

こんなことしなくても会社は十分やっていけるじゃないか…


もう誰も俺のことを先輩とは思ってくれない…
悪魔の手先だとしか思ってくれなくなった…

 

それから間もなくして、トップから本社部長を命じられた…

しかし、本社部長になっても給与は上がらなかった…

 

ここまで汚れ仕事に手を染めて、何も得られないばかりか、逆に従業員達の信頼を裏切ってしまった…

 

もう嫌だ…
何が本社部長だよ…
クソッタレ…

 

本社部長として業務に取り組むも、心と体が疲弊していた。

それでもトップに監視されている為、演じ続けなければならない…

もう、疲れたよ…

 

・・・・

 

そして、再び悪魔があらわれた…

 

・・・・・・・

 

本社勤務から9ヵ月後、癌が肺に転移した。42才だった…

 

またお前出てきたのかよ…
なんでだよ?

 

もう6年も経ったったんだぞ…
また俺の邪魔をするのか?

 

!?

いや、違う!!
そうじゃない、なんか違う気がする…


もしかしたらだけど…
お前が出てきたのは俺を止める為なのか?

 

もしかして、お前は、別人を演じる俺を止めさせる為に出てきたのか…

なんかそんな気がしてしょうがないんだ…
そういうことだろ…

 

お前は悪魔じゃなかったんだな…

本当の悪魔はあいつだったんだな…

 

気付かせてくれて有難う!俺の遺伝子よ…
そして、再び出てきてくれて有難う!

 

お陰でゆっくり休めそうだ…
休みくれて有難うな…

 

これでもう走らなくてすむ…
もう悪魔に手を貸さなくていいんだ…


嫁のいう通りになったよ…
俺は利用されただけだったんだよな…
俺は利用されて、とんでもない過ちを侵してしまった…


本当にごめん…
俺は皆にとんでもないことをしてしまった…

 

深い後悔の念でいっぱいだ…
許されるなんて思ってない…

 

世の中は残酷だ…
俺が弱肉強食の社会で生きていくのはあまりに酷だった…

 

勝者になる為に必死でやってきたがどうやら間違っていたようだ…

それは、俺の中の遺伝子が癌という形で教えてくれたと思うんだ…

 

だから俺はもう勝者は目指さないことにしたよ…

勝者を目指すのではなく、ただ敗者にならないことだけを目指すよ

 

『勝者にあらず、敗者でもない』

これが一番良い人生を歩める道だとわかったから…

 

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